さて、そろそろ夏のイベントが増えてくる時期ではないでしょうか?アメリカ生活においても夏には家を買ったり、結婚、転職など、様々な転機がありますが、今回はこの中でも転職・就職活動にかかる費用 にスポットを当ててみましょう。
まず、就職・転職に掛かる費用は個人の確定申告の際に控除の対象になるのでしょうか?
答えは”YES”です。
ですが、もちろん全ての場合において控除できる、というわけではありません。では代表的な注意点をご紹介して行きましょう。
1. 同じ職種であること
就職活動費用の控除についての大前提として、現在と同じ職種への 就職活動である必要があります。つまり、違う職種への転職の費用は控除することができません。また、もし現在の雇用主、もしくは組織・団体等から就職活動に掛かる費用が補填された場合には、その分も控除することができません。
2. 仕事斡旋・転職支援エージェント費用
仕事を探す目的でエージェント等を雇った場合、その費用は控除の対象になります。
3. 就職活動に必要な文具・郵送料
仕事に応募する際に必要なレジュメを用意するのに掛かる費用、及び、その送付費用も控除の対象になります。
4. 就職活動に必要な旅費
もし遠方で仕事を探す場合では、その旅費も控除の対象となります。ただし、その旅行の目的が仕事を探す為である必要があります。
5. 控除が出来ないケース 其の1
仕事を辞めてから新し仕事を探すまでの間に、バケーションとして考えられる期間があった場合には、仕事を探すための費用を控除することができません。
6.控除が出来ないケース 其の2
最初の就職の際にかかる費用は控除することができません。
7. 重要項目
一番大事なポイントとして、上記の費用の合計が、調整後総所得(Adjusted Gross Income)の2%を 超える部分のみを、項目別控除:Itemized Deduction/アイテマイズド・ディダクション(Schedule AというFormを使用)にて控除することができます。
つまり、項目別控除を使わない場合、即ち、標準控除:Standard Deduction/スタンダードディダクションを使う場合は、そもそもこういった経費を控除することができません。
さて、以上より考えられるのは、大切なのは何が控除の対象になるか、だけではなく、それを控除したほうが良いのかどうか、まで含めて考えることかもしれませんね。
※上記の内容に関しましてはあくまで一般的なケースであり、全てのケースに当てはまるわけではございませんので、詳細に関しましては、弊社までお問い合わせください。
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