アメリカ地域別の所得の比較

アメリカでは、どの地域の所得が一番高いの?タイトル

さて、今回はいつもと違った見方でアメリカを見てみましょう。

アメリカは日本に比べて30倍以上の領土を持つため、州毎の特色というのも、日本の県毎の特色と比べても大きな違いが在ると言えるでしょう。

そんな中で、今回はそんなアメリカの収入について簡単に見てみましょう。

アメリカにおけるどの地域の収入が一番高いのか?

アメリカでは、どの地域の所得が一番高いの?01
IRS(Internal Revenue Service = アメリカ合衆国内国歳入庁)では、毎年各地域と収入について、提出された確定申告書を元に、SOI(The Statistics of Income)として情報を公開しています。

この情報は、Zip Code (郵便番号)別に公開されているものです。

*2014年9月17日時点で公開されている最新の情報は2012年度分となります。

IRSの公開する地域別の収入に関して

アメリカでは、どの地域の所得が一番高いの?02
詳しくは、こちらのリンクから確認をすることができます。

*CSVファイルでダウンロードをする必要があります。

上記のサイトより、各Zip Code (郵便番号)における確定申告の提出数、及びその所得の幅のデータが公開されています。

また、収入の種類(通常の給与所得の合計、利子所得、配当所得、事業所得、年金所得等)別に収入が記載されています。
例えば、年金所得が高い地域では、仕事を引退した人達が多くいる地域と考えられますので、何かそういった人達を惹きつけるような政策・環境が整っているのかもしれません。
また、事業所得が多い地域では、上記同様、事業主に対する環境が整っている可能性があります。
この様に、上記のデータを見ることにより、どの地域で給与所得が高いのか、事業所得が高いのか、また、年金所得が高いのか等を確認することにより、自分の目的にあった州を見つけることもできるかもしれません。

どの地域の所得が一番高いのか?

さて、では表題の、どの地域における所得が一番高いのか、について見て行きましょう。

まず、”所得”と一言で言っても、上記の区分がある通り、給与所得なのか、事業所得なのか等、所得の種類によって異なるでしょうし、”高い”といっても、その合計額が高いのか、それとも平均値が高いのか、高所得者が多いのか、等など、様々な見方をすることができます。

ですので、一概にどの地域の所得が高い、ということはできませんが、今回は簡易的に”$200,000以上の給与所得者が最も多い地域”ということで見てみましょう。

■ 州の比較

アメリカでは、どの地域の所得が一番高いの?03
まず、州レベルで考えると、$200,000以上の所得の確定申告が多かったのがCA(カリフォルニア州)、TX(テキサス州)、ついでNY(ニューヨーク州)の順になっています。

これは、CA(カリフォルニア州)は人口がアメリカで最も多い州であり、TX(テキサス州)は個人所得税が無いため、高所得の人が集まっている可能性もあるでしょう。また、NY(ニューヨーク州)はビジネスの中心と考える事ができます。

また、CA(カリフォルニア州)が799,120件と、TX(テキサス州)の433,150件を大きく引き離しています。

■ 地域別の比較

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では、州レベルではなく、地域ごとの比較を見てみましょう。

地域ごとで一番所得の高い地域は、New York City(ニューヨークシティ)近辺、ついでメリーランド州のPotomac(ポトマック)という地域になります。Potomac(ポトマック)は多くのソフトウェア会社やバイオテクノロジーの会社がある様です。

■ CA(カリフォルニア州)内における比較

また、カリフォルニアのみで考えると、Cupertino (クーパティーノ)という地域が最も高い数字となっています。

このCupertino (クーパティーノ)という地域は、シリコンバレーの直ぐ側にある点から、やはりシリコンバレーに務めている人達の影響が大きいと考えられます。

また、カリフォルニア州における2~3位についても北カリフォルニア(特にベイエリアと呼ばれる地域)に集中しているようです。

まとめ

さて、この様に所得の分布を見ていくと、やはり東海岸のNY(ニューヨーク州)と西海岸のCA(カリフォルニア州)に高所得者が分布しているように見受けられます。

もしアメリカでビジネスを始めたい、と考えている方は、法人所得税の税率からだけではなく、こういった資料からマーケットを読み取ることも大切なのではないでしょうか?

 

本記事はIRSにて公開されているデータに元づいて作成されております。また、当サイトの情報によるいかなる損失に関しましても弊社では免責とさせて頂きますこと、予めご了承ください。

参照記事:

http://www.irs.gov/uac/SOI-Tax-Stats-Individual-Income-Tax-Statistics-2012-ZIP-Code-Data-(SOI)
http://www.irs.gov/uac/Tax-Stats-2
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By : leadingcompany /10月 24, 2014 /ニュースリリース /0 Comment

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