さて、以前コチラの記事で少額投資非課税制度NISAについてご紹介しましたが、今回はジュニアNISA(仮称)についてです。
(今回は、全て日本における制度についてとなります)
■ そもそもNISAとはなんですか?
コチラの記事にもあるように、基本的には小額の投資に対しては非課税にしましょう、という制度です。これは、特別な口座を設立し、その口座における利益に対して一定の条件下では非課税になる、というものです。
これは、貯蓄額がかなりの金額にのぼると言われている日本経済において、投資に対するハードルを下げるための仕組みとなります。
■ ジュニアNISA(仮称)とは?
では、ジュニアNISA(仮称)とは何でしょうか?これは、先月金融庁が公表した税制改正要望の中で触れられたもので、通常のNISAの要件であった20歳以上、という要件を満たさない、未成年でもこの制度の対象にしよう、というものです。
そもそも、このNISAの本来の目的が、貯蓄から投資へ、という方向転換を促すものであるわけですが、そもそも今の日本経済において投資へ回すほどの資産のある人、となると、やはりある程度の年齢層の方々が対象となります。
また、金融庁が発表した資料の中には、高齢者が優先的にお金を使いたいもの、の中に、”子供や孫のための支出”が上げられている点からも、今回の制度は、高齢者の若年層への資金援助に対する資金援助と、若年層への進学等のための資金ニーズのマッチングを行うための制度、とも言えるでしょう。
■ 具体的な仕組みは?
まだ現時点ではジュニアNISA(仮称)とあるように、実際に法律として制定されたわけではありませんので確定ではありませんが、概要としては下記のようになるようです。
- 有資格者:0歳~19歳の居住者等
- 年間投資上限額:80万円
- 非課税対象:上場株式、公募株式投信等(*成人NISAに準ずる)
- 投資可能期間:平成35年まで(*成人NISAに準ずる)
- 非課税期間:投資した年から最長5年間(*成人NISAに準ずる)
- 運用管理:原則として、親権者等が未成年者のために代理して運用を行う(18歳までは払い出し制限を課すが、災害等やむを得ない場合には非課税での払い出しを可能とする)
*以上、金融庁平成27年度税制改正要望項目より
http://www.fsa.go.jp/news/26/sonota/20140829-9/01.pdf
例えば、日本に居住されている方で、かつ、アメリカで確定申告をしなければならない、という場合には、こういった所得をどのように処理をするのか、気をつける必要が出てくるでしょう。
まとめ
昨今の相続税の変更等も含め、お金の流れをいかにスムーズにするのか、また、それに対して国がどの様な政策をとるのか、といった点が少しずつ表に出てきているように見受けられます。
大切なことは、一つ一つの制度をしっかりと理解して、自分にあった使い方をする、ということではないでしょうか?
*本記事は平成27年度税制改正要望項目に基づいて作成されており、2014年9月時点ではまだ法律として制定されているわけではありません。
**本記事はあくまでもジュニアNISA(仮称)について記述したものであり、口座開設の斡旋等を目的とするものではございません。
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リーディングカンパニー米国公認会計事務所
参照記事:http://www.fsa.go.jp/news/26/sonota/20140829-9/01.pdf