さて、今回はトランプ大統領が打ち出した、新しい税制の方針についてです。
これらは、あくまでも方針ということになり、これがそのまま議会を通る、という訳ではありません。ですので、最終的にどうなるかはまだわかりませんが、トランプ大統領の考える今後の税制のあるべき姿、と言うものが垣間見える内容となっています。
以下が2017年9月27日にホワイトハウスより出された”Unified Framework for Fixing Our Broken Tax Code”と題された指針の一部となります。
■ ビジネスについて
・法人税率を35%から20%に引き下げる
・二重課税となってしまっている配当金への課税の減額を検討
・個人事業主等への税率の引き下げ
・一部資産の即時償却
・一部の業界に課せられている特殊な税の廃止
■ 外国所得について
・海外子会社よりの配当の非課税化
・アメリカ国外所得全額への低い税率における課税
■ 個人について
・税率の枠組みを現在の7つから3つ(12%、25%、35%)へ減らす
*ただし、高額所得者を対象とする4つ目の枠も検討
・標準控除を撤廃、基礎控除の金額を引き上げ
・Child Tax Creditをより充実させ、そのかわり扶養手当の撤廃
・項目別控除の、住宅手当と寄付以外の項目の撤廃
・代替ミニマム税の撤廃
・贈与税、相続税の撤廃
これらについては、全9ページ程度にまとめられた形で発表され、詳細についてはまだ明らかにされていません。ですが、これらの項目から判断すると、基本的には減税の方向に向かう形で考えているようです。これらは実際に議会での討論と承認を経て有効となるため、2017年度分の確定申告への影響は殆ど無いと考えられますが、引き続き注視していく必要があるでしょう。
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リーディングカンパニー米国公認会計士事務所
参照
https://www.whitehouse.gov/the-press-office/2017/09/27/unified-framework-fixing-our-broken-tax-code